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2025/06/12
3月、標高1100mのスキー場よりライブ配信業務を行いました。
ご視聴いただきました皆様ありがとうございました。
【ライブ中継】アジアカップ第1戦 COWDAY SLOPE 2025 supported by Oriental Bio|【スノーボード大会】
メイン回線にはStarlink、その他携帯キャリア5回線のボンディングでの打ち上げでした。
さて、今回メイン回線に使用したStarlinkは第2世代。角形アンテナの初期モデルです。
いわゆるアンテナ+Wifiルーター兼電源のセパレートタイプで、イーサネットをRJ45で取り出す際は間にイーサネットアダプタを挟み込む必要があります。
今回、イーサネットアダプタから各PCや配信端末などにL2スイッチ経由で分配していたのですが、準備日途中から有線LANの様子がおかしくなりました。
リンクアップは行われ、DHCPの配布も受け、ルーターへの接続はできるのですが、インターネットに出れず。
Wifi経由であればルーターの機能は正常、予備携帯キャリアもあり、山中で干渉も少ないことから無線接続に切り替えました。
この対応は、時間勝負の現場においての最適解だったとは思いますが、技術者たるもの原因が気になって夜も眠れません。
後日調べてみると、どうもこの世代のイーサネットアダプタxWifiルーターには持病があるようです。
Anyone else having issues with the Ethernet adapter not working? : r/Starlink
上記ではアダプターが悪い、あるいは再起動すれば治るなどなど様々なご意見がありますが…。
参考になるのがウクライナでStarlinkの修理や魔改造を行っているエンジニア”Oleg Kutkov”さんのブログ。
Reverse engineering of the Starlink Ethernet adapter – Oleg Kutkov personal blog
「一旦アンテナからルーターに入り、スイッチPHYで分岐したあと、同じコネクタを通ってイーサネットアダプタへ流れていく」
という構成になっていることがわかります。
この状況から鑑みるに、イーサネットアダプタが原因ではなく、ルーター本体が原因と言っても過言ではないでしょう。
24時間稼働している環境においても有線側のみ”突然死”し、再起動で治ることもあるそうです。
ハードウェアに起因するバグなのか、結局完全な原因究明はできませんでした。解決できない以上信頼性はありません。
(推定ですが、当該機は初代→第2世代切替直後の初期?ロットです)
悲しくも弊社の機材はちょうど保証期間が終わったところでした。
新しいものに買い替えると言ってもそんなに選択肢はありません。
一番ベストな選択肢であろう標準フラットアンテナ+第三世代ルーターにはRJ45ポートが直接2ポート搭載。
アンテナ自体は大きくなりますが、液晶モニタのように薄いため嵩張りません。
(出典:https://www.starlink.com/jp/specifications)
従来専用SPX CONNが必要だったアンテナ間ケーブルも、RJ45接続なので地味に改善が図られています。
立ち上げ時のアンテナ合わせは手動になりますが、その分軽く、収納時はコンパクトに。
アンテナケーブルは防水パッキン付きなので専用ケーブル運用…ですがケーブルNGの際ノーマルRJ45で代替可能なメリットも有り。
※爪が押せなくなるので撤収時には細い棒が必要。
Starlink Miniも選択肢となり得ますが、アンテナが小さい分安定性が下がります。また、上り帯域が絞られてしまうようです。
また、Wifiルータ一体型のため、有線LANを使う場合は電源線とRJ45を2本引く必要があります。
毎年新型を出してくるStarlink。急速に発展している技術ですから、焦らずに見極めたいと思います。
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